おっさんひとり飯を買ってみた
なぜだろう。酒のつまみだけはきれいな女性が作るより中年以降の、人生や世の中にちょっとくたびれた人が作る方がうまそうに見えるのは。
しかもその人が酒飲みだったら、何も言うことはない。
酒飲みというものは、酒には何が合うかを知りつくしている。
そして苦かった経験も、そのつまみの隠し味になる。
ブラック企業で心身共にボロボロだった時、高野俊一さんのブログ「おっさんひとり飯」に出会った。
このブログは、どっ子が料理ブログを書くきっかけになったブログである。
ossanhitorimeshi.net
そのブログの著者の高野俊一さんが書いた本、「おっさんひとり飯」を買って、それに載っていた豚肉のカレー煮込みを作ってみた。
「豚肉にはカレー味が合う。カレーライスにしてしまうと酒に合わなくなるけれど、煮込めば酒の肴にうってつけ」by高野俊一
そう、カレーライスは酒には合わないけど、しょうゆを入れて煮込むと酒にぴったり合うのだ。
高野さん、なんていい事を言うのだろう。
これは本来豚ばらブロックでするのだが、煮込むのに時間がかかるので、豚肩肉でやってみた。
なんて、もっともらしいことをほざいているが、ブロック肉が家になかったというのが本当の理由‥‥。
鍋に豚肉とニンニク、日本酒、かぶるくらいの水、じゃがいもを入れて火にかける。
みりん、しょうゆ、カレー粉、トマトケチャップ、ソース、砂糖、塩を入れて、煮詰めるような感じになるまで煮る。(本では砂糖ではなくジャム、ケチャップではなくピューレと書いてあった。なので代用してます)
これはカレーではない。煮物なのだ。
日本酒に本当に合う。
豚肉の旨味がカレー味のいもと絶妙にコラボする。
酒がすすむ。
何杯でもいける。
酒とカレー味は合うのだ。
でも、カレーライスとは合わないのだ。
不思議である。
それはまるで、1対1だと親しく話せるのに、グループになるととたんにギクシャクしてしまう、めんどくさい人間関係のようである。
料理の中にも、しがらみが色々あるのだと思う。
高野さんのブログの中で、強烈に心に残った言葉がある。それは「短所を磨け」
<以下、ブログおっさんひとり飯引用>
世の中は長所を伸ばせという。
でも自分の長所なんてわからないし、そもそも、ないのかもしれない。
なら、いっそのこと、短所で人生回したらどうか。
短所は社会的には不利な側面だから育てられることがない。
だから逆に短所こそが、「誰も見たことがないもの」を生み出す可能性を持つ。
これからは、自分が社会でやっていく上で、「誰にもない自分だけの特徴」を持つ必要があるのだ。
しかし、誰も見たことがないものが認められるには時間がかかるし、芸術家などは200年経って認められることもある。
だけど自分が生きていくうちに、仮に認められなくても、何とか食べていくくらいのことは出来るものなんだ‥。
ブログの「おっさんひとり飯」は、料理レシピだけではなく、高野俊一さんの人生や世の中に対するボヤきが書かれている。
しかし、本の方は料理のレシピメインで、料理に対するひとり言こそ載っているが、彼の人生や世の中に対するボヤきはあまり載っていない。
それがちょっと残念。
そして、もう中古しか売ってないらしい。
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彼のボヤきが好きなんだよぉ💦
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